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絵本「うどんできた!」

たまにはうどんの新刊・雑誌も取り上げてみたいと思います。

今回は加藤休ミ作「うどんできた!」(福音館書店 幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)です。

 

ポイントはこちら。

 ☑ 子供と手打ちうどんを作る様子が描かれた3才~5才向けの絵本です。 

 ☑ 巻末にレシピが掲載されています。

シンプルに手打ちうどんを伝える絵本

この本は、23ページほどの少ないページ数で手打ちうどんを子供と足踏みして作る様子を描いており、シンプルに手打ちうどんの製麺を伝える絵本になっています。

 

COVID-19での緊急事態宣言下で、外出の自粛要請中に小麦粉が良く売れた、という話を聞いたことがあります。

お子さんと過ごす機会が増え、マイホームでアトラクションを企画するときに、手打ちうどんを作って食べるのも良いですよね。

 

家庭で作る場合のいくつかの捕捉

絵本について、細かい点ですがいくつか私なりに思うことをコメントさせていただこうと思います。

 

絵本では塩水を加えた後、すぐに捏ねて踏む様子が描かれており、時間をかけずに作る場合のレシピが紹介されています。

もし生地がかたくてゴワゴワしたり、粉っぽかったりして作りにくいと感じるようなら、塩水を加えて粉に水分を回したら(捏ねずに)軽く1つの生地にまとめてラップで包み、30分から60分ほど置いてから踏むと粉に水分がよく回り、扱いやすくなると思います。

 

蛇足ではありますが、ぺったんこに伸ばすときと切るときに、片栗粉またはコーンスターチ、または小麦粉を打粉としてまぶして作業するのが良いと思います。

打粉の量は伸ばすときは薄く少量で良く、麺を切るときはしっかりした量をかけてあげる方が扱いやすいと思います。

ここはみなさんの経験で気づくところでしょうか。

 

またゆでたうどんは、そのまま盛り付けて食べる紹介になっていますので、讃岐うどん風に言えば「釜抜き」で「あつあつ」のレシピです。

つまり、うどんを水で洗わず氷水で締めない温かい麺を、温かいかけつゆでいただくスタイルになっています。

別の手順として、打粉はたいてい添加物にあたると思いますので、打粉を使う場合はうどんを茹でたらいったん水に取り上げてもみ洗いし、表面についたぬめり(打粉が含まれる)をちゃんと洗い流してつゆとあわせて食べる方が丁寧かなと思います。

 

みなさまも、お子さまたちと、あるいは大切な方と、またあるいは黙々と、手打うどんを作って楽しまれてはいかがでしょうか。

 

小麦粉を選んでみると面白い

ところで、うどんは小麦粉の種類で全く違った味になります。

 

市販されているうどんのほとんどでオーストラリア産のASWと呼ばれる小麦粉が使われています。

ASWはいくつもの品種の小麦粉がブレンドされたものですので、オーストラリア産と一口にいってもバリエーションもまたさまざまある状況です。

 

それに対し、国内産の小麦粉というものもあります。

各地の農業試験場で開発された品種が各地の農家さんによって栽培され、小麦粉になったものです。

こうした国内産の小麦粉にもまた、複数の品種の小麦粉をブレンドしたものもあります。

 

そうしたことから小麦粉をいろいろ変えてみると、手打ちうどんにしたときの麺の口あたりや弾力、風味などがさまざま異なることがわかります。

ポイントは、うどんに向いているのはたいていの場合に中力粉で、ものによっては薄力粉でも美味しく作れるものもありますが、ともかくうどん用・うどん粉として販売されている小麦粉から選ぶのが近道です。

地元のスーパーでは万能な扱いやすい小麦粉が売られていることが多いのですが、通販で製粉所さんが販売されている小麦粉を購入してみるのもおススメです。

 

では、個別具体的にどの小麦粉がおススメなのか、気になりますよね。

そこで紹介させていただきたいのが、木下製粉さんの国産小麦「さぬきの夢」です。

また木下製粉さんはオーストラリア産の小麦粉も扱っておられます。

こうしていろいろ聞いちゃったら試したくなるよね~って心に応えてくれる、「うどん粉お試しセット」なる商品もあるのでぜひ、手を出してみてください。

  

ところで、麺を作ると言えば蕎麦打ちなどというのもあります。

一方、蕎麦を美味しく作るのは難しいというイメージもあるかもしれません。

しかしうどんの場合、蕎麦ほど美味しく作るのは難しくありません。

もし1度目、2度目は失敗しても、3度目くらいには美味しくできると思います。

楽しくうどんを作り、うどんを美味しくいただき、そして笑顔に笑顔になる。

うどんを楽しんでいきましょう~。

 


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